【朗報】年換算8.6%!BHPが高配当を継続

オール・シーズンズ戦略

2022年2月15日に、2021年12月期(BHPの決算年度では上半期)の決算発表があったBHPについて、簡単にまとめてみました。

同社ADRは昨年に6.02ドル(≒10%)の高配当を出しており、私も多大な恩恵を受けました。

BHPは2022年2月15日に、2021年7~12月期の決算を発表しましたが、引き続き業績は好調を維持しており、上半期として過去最高の利益と再度の高配当が発表されました。

ポイント①:主要指標は前年同期比で大きく改善

上記のとおり、前年下半期にはわずかに及ばなかったものの、過去数年とは比較にならない、圧倒的な高収益を継続しています。

2018~2020年度は半期のEPSはせいぜい1ドルに届くかどうかでしたが、過去1年間は2ドルを上回る水準を維持しています。

結果として、下記のとおり、主要経営指標のすべてが前年同期比で大きく改善しました。

EPS、EBITDA margin、フリーCFといった収益性を表す指標はいずれも前年から著しく改善しています。

64%という極めて高水準のEBITDAマージンを背景に、6ヶ月で85億ドル(約1兆円)ものフリーCFを稼ぎ出しています。

BHPは年2回配当を出しますが、今回の配当は一株当たり1.5ドルで、前年の1.01ドルから49%増となりました。

これは中間配当としては過去最高ですが、配当性向は78%ですので、無理のない範囲でしっかり株主還元していることが分かります。

配当利回りは、2022年2月18日の株価に対して年換算8.6%の中間配当となります。

今回だけで直近の株価に対して4.3%資金回収できるのはでかいですね。

純負債は過去1年間で半減し、61億ドル(約7,000億円)になりました。

純負債については、今後は50~150億ドル(約6,000億円~約1.8兆円)程度で維持していく方針が示されています。

基本的にBHPは手元にキャッシュを貯めずにすぐに配当で還元してくれるので、現在の収益レベルをどれくらい維持できるかが、今後数年の私のCFにも大きく影響してくると思います。

ポイント②:石油事業のWoodsideとの合併

BHPは同社の石油事業を切り離して、豪石油企業のWoodside(本社:パース)と合併させることを発表しています。

BHP石油事業とWoodsideの合併後、新Woodsideは生産量で世界トップ10に入る独立系企業としてスタートすることになります。

両社の合併により、年間400百万ドル(約450億円)以上の合理化が見込めるとされています。

2021年11月に法的拘束力のある契約書は締結済みで、2022年下半期の合併完了がターゲットになっています。

現在は、各種許認可等の手続きを進めつつ、2022年第2四半期に予定されているWoodside側の株主承認を待っている状況です。

BHPの株主としては、合併完了後は石油事業からBHPに入る収益はゼロになるわけですが、その代わりに新Woodsideの株式の48%がBHP株主に付与されることになっています。

現在、Woodsideは豪州でしか上場していませんが、今回の合併に合わせて、新Woodsideはロンドンでの上場と、NYSEでのADR上場を新たに始めることを目指しています。

ポイント③:事業の選択と集中

上記のとおり、石油事業を手放すことを決定しているBHPですが、今後は戦略的コモディティに経営資源を集中させていくこととしています。

今後は下記の5つの鉱物資源からなるポートフォリオで長期的に価値を創出していくとしています。

【既存アセットの価値最大化】

鉄鉱石:稼ぎ頭の鉄鉱石は資源メジャーのなかでも最も低い生産コストを誇っており、最低でも今後10年は新たなハブは不要。

原料炭:世界トップレベルの資源を有しており、質の高い原料炭を価格競争力を持って提供可能。

【将来に向けた事業拡大】

:世界でも最大級で持続可能な複数の銅山の開発・生産を進める。

ニッケル:世界で2番目の硫化ニッケル資源を有する。今後の成長に向けた複数のオプション。

カリウム:高利益率が期待できる鉱物資源。今後に向けて開発を進める。

なお、各アセットの収益性には現時点でかなりバラつきがあります。

開発中のカリウム鉱山が生産を開始し、現時点では利益率の低いニッケルの収益性が上向いてくれば、もうひとつ上のレベルに飛躍する日も来るのではないでしょうか。

BHPは鉱物資源に対するエクスポージャーを取るには好適だと思う

リスクパリティー戦略を実行するETF『RPAR』でもコモディティ部分は、同分野の企業の株式で代替しており、私自身もオールシーズンズ戦略を実行するにあたり、同様の手法を取っています。

個別株投資の投資対象としてどうか、と言われると私自身はそのような目線で全産業的に企業を調べたりしていないので、何とも言えませんが、コモディティに対してエクスポージャーを取ることが目的なら、BHPのような企業は非常に好ましいと言えるのではないでしょうか。

個人的にはWoodsideというよく知らない企業の株式を付与されることになりそうなので、そちらをどうするか、時期が近づいてきたら考えないといけないなあと思っています。

一方、BHP本体は相変わらず絶好調でガンガン配当を出してくれているので、今後もIB証券で勝手に配当再投資が実行され、徐々に複利効果を発揮してくれることを期待しています。

いつか来るであろう大幅減配を考えると少し悲しい気持ちにもなりますが、それまでは少しでも長く現在のコモディティ市況が維持されることを願いつつ、自分にできること(≒入金)に集中していきます。

本日は以上です。最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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