私の尊敬するレイ・ダリオさんの2021年3月末時点のポートフォリオが5月14日に公開されました。
最新の内容を踏まえ、前回3月末から変化や、ポートフォリオ構成から私が感じたことなどをまとめてみました。
2021年3月末時点での主な保有銘柄
ざっくり言えば、下記のような構成と言えます。
- 米国株 60%
- 中国株 10%
- 新興国株 10%
- ゴールド 5%
- その他 15%(先進国株、米国社債、その他)
今回も前回同様、気合を入れて、上位100銘柄をカバーしてみました。
この上位100銘柄で全体の85.4%がカバーされています。
※参考までに前回(2020年12月末時点)の情報も記載しております。
<今回:2021年3月末>
<前回:2020年12月末>
前回から大きな変化は見て取れませんが、中国株・新興国株・ゴールドの比重が落とされ、米国個別株がより積極的に活用されています。
組み入れられている個別銘柄を見てみると、引き続き医療・食品・生活用品関連が大半を占めるものの、コロナ後の経済再開・金利上昇を見越してか、今回は金融や外食関連の新規銘柄も名を連ねています。
アセットアロケーションについては、金(ゴールド)の比率が2020年9月末からの2四半期で1/4以下まで減少しており、その分、主要国では真っ先にワクチン接種が完了する米国へのアロケーションを積み増したような形になっています。
第1四半期は中国株もゴールドも値動きが冴えませんでしたが、その背景にはブリッジウォーターのような投資戦略で動いている複数の機関投資家がいたのでは?などと考えると楽しいですね。
2021年1~3月に保有割合が上昇した銘柄
こちらが2021年1~3月に保有割合が増加した銘柄トップ5です。
ウォルマート、P&G、コカ・コーラの3銘柄は2四半期連続でのトップ5入りです。
私自身は後追いで個別銘柄を買いにいくようなことはしませんが、少なくともこの3銘柄については、ブリッジウォーターは過去9-12ヶ月ほどの間はポジティブに見ていたことが分かります。
あとはホームセンターのロウズ、製薬・医療分野からジョンソンエンドジョンソンがトップ5入りを果たしています。
買い増し銘柄からは、基本的には前四半期から大きな運用方針の変更はなさそうな印象を受けます。
2021年1~3月に保有割合が下落した銘柄
こちらが2021年1~3月に保有割合が低下した銘柄トップ5です。
当四半期でも前四半期同様、最も大きなポジション調整はゴールドETFの持ち分を引き下げ(3.3%)となっています。
直近の半年間でゴールドの保有比率は15.1%から3.5%まで引き下げられており、ブリッジウォーターがゴールドの先行きにポジティブではないことが分かります。
また、前四半期に引き続き、EEM(新興国株)、SPY/IVV(S&P 500)も持ち分を落としており、株式についてはETFで無差別にカバーするよりも、好みの銘柄をセレクティブに積み上げるスタイルを選好していることが分かります。
米国株一辺倒な感じが…
今回の内容を踏まえ、なるべく忠実にブリッジウォーターのポートフォリオを再現するとしたら、以下のような感じになろうかと思います。
- 米国株 65.0%
- 中国株 10.0%
- 新興国株 10.0%
- ゴールド 5.0%
- 先進国株 5.0%
- 米国社債 5.0%
Form13Fではすべてのポジションは分かりませんので、あくまで印象論ですが、上記の構成だと米国株一辺倒な感じであまり分散効果が期待できない感じのポートフォリオになってしまいますね。
中国株を含めた新興国株の比率は20%程度とそれなりのアロケーションですが、その他の先進国株はほとんどカバーされていません。
正直、S&P500 70%:新興国株 30%のポートフォリオでも大差ない気がします。
レイダリオ信者として、今後もブリッジウォーターのポジション調整を3カ月ごとにモニタリングしていきたいと思います。
本日は以上です。最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
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