【2021年9月末】レイ・ダリオの最新ポートフォリオ【Form13F】

オール・シーズンズ戦略

私の尊敬するレイ・ダリオさんの2021年9月末時点のポートフォリオが11月12日に公開されました。

最新の内容を踏まえ、前回6月末から変化や、ポートフォリオ構成から私が感じたことなどをまとめてみました。

2021年9月末時点での主な保有銘柄

今回は新興国株が大きく買い増しされ、久しぶりに質的な変化が見られました。

2021年9月末時点のポートフォリオはおおむね以下のような構成となっています。

  • 米国株  60%
  • 中国株  15%
  • 新興国株 10%
  • ゴールド  3%
  • 先進国株  1%
  • 米国社債  1%
  • その他  10%(米国・中国などの個別株など)

前回から上位100銘柄の構成比率は上昇しました。

前回は全体の77.8%がカバーされていましたが、今回は全体の83.2%となっています。

セクター別の構成比率ではそこまで大きな変化はありませんが、ディフェンシブ銘柄から景気循環銘柄へのシフトがやや感じられる内容になっています。

<今回:2021年9月末>

赤字は前回はリスト(上位100銘柄)に入っていなかった銘柄

<前回:2021年6月末>

前述のとおり、前回から質的な変化がありました。

上位100銘柄の構成比率では、新興国株の比率が2.5倍になり、中国株とゴールドも比率がアップしています

最近ではブリッジウォーターが中国株専用の新規ファンドを立ち上げたという報道も出ており、全体として新興国株&中国株に対して、ポジティブな見通しを持っていることが読み取れます。

上位100銘柄のセクター別比率を見てみると、比率の大きい順にConsumer Staple 20.9%、Consumer Discretionary 12.3%、Health Care 10.0%となっており、この3セクターで全体の43.2%を占めています。

上記の数字は個別銘柄のセクターを集計したものですので、全体の46.6%がETFもしくは101番目以降の銘柄で占められていることを考えると、上位3セクターがポートフォリオの60%近くを占めているのではないかと思います。

前回同様、Consumer StapleとHealth Careの比率は高いまま維持されていますが、経済再開の恩恵をより強く受けるConsumer Discretionaryの比率が引き上げられています

アセットアロケーションについては、金(ゴールド)の比率が2.6%→2.9%と若干ですが高まりました。

以前、レイダリオは「ゴールドとビットコインのどちらか片方しか保有できないならゴールドを選ぶ」と述べており、その言葉どおり、引き続きゴールドにも一定程度資金を振り向けているようです。

2021年7~9月に保有割合が上昇した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が増加した銘柄トップ5です。

このところ、日の目を見ていなかった新興国株のETF3銘柄、アリババ、ゴールドETFがランクインしており、雰囲気が変わった感じです。

EEM(新興国株ETF)は前回に引き続きランクインしていますが、前回のトップ5はいずれも0.6%以下の買い増しだったので、今回の4.8%、2.8%、2.3%という新興国株の増加率は大胆に感じられます

また、中国株ETFではなく、ピンポイントでアリババを買い増しているあたりも興味深いです。

さすがに安くなりすぎているということだと思いますが、今回の買い増しでアリババはETFを含めた全体で7番目の保有銘柄に浮上しています(前回は10位)。

それ以外ではゴールドも若干ですが買い増しています。

全体としては完全に新興国+中国に資金をシフトしていますね。

2021年7~9月に保有割合が下落した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が低下した銘柄トップ5です。

ダナハーは前回の保有割合が増加した銘柄のトップで、ウォルマートは3四半期連続、ジョンソンエンドジョンソンは2四半期連続で保有割合が増加した銘柄のトップ5に入っていましたが、今四半期では一転してこれらの銘柄の比率が落とされています。

全体的に米国株および個別株の比率を調整している感じですかね。

上位100銘柄に占める米国株の比率も前回の57.8%から52.1%に減少しております。

ちょっとレイダリオっぽさが戻ってきた感じ

今回の内容を踏まえ、なるべく忠実にブリッジウォーターのポートフォリオを再現するとしたら、以下のような感じになろうかと思います。

  • 米国株  65.0%
  • 中国株  15.0%
  • 新興国株 10.0%
  • ゴールド  5.0%
  • 先進国株  2.5%
  • 米国社債  2.5%

中国株と新興国株のアロケーションが高まってきており、レイダリオっぽさが出てきた感じがして個人的には嬉しいですね。

個人的には9月末時点のブリッジウォーターを参考にポートフォリオを組むなら、もっと単純化して下記のような感じにするかなと思います。

  • S&P500 65%
  • 新興国株 30%
  • ゴールド 5%

先進国株や米国社債は比率が低すぎてポートフォリオに与える影響がほぼ皆無なため、これらは無視して米国株・新興国株・ゴールドだけでいいんじゃないでしょうか。

今後もブリッジウォーターのポジションを定期的にモニタリングしていきたいと思います。

本日は以上です。最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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