【2022年12月末】レイ・ダリオの最新ポートフォリオ【Form13F】

オール・シーズンズ戦略

私の尊敬するレイ・ダリオさんが創業したブリッジウォーターの2022年12月末時点のポートフォリオが2月13日に公開されました。

最新の内容を踏まえ、前回からの変化や、ポートフォリオ構成から私が感じたことなどをまとめてみました。

2022年12月末時点での主な保有銘柄

今回も前回同様、上位500銘柄を確認しました。

上位500銘柄でポートフォリオの98.3%がカバーされています。

2022年12月末時点のポートフォリオの資産配分は以下のとおりでした。

  • 米国株  78.7%
  • 新興国株  6.9%
  • 中国株   6.1%
  • 先進国株   1.9%
  • 米国REIT 1.9%
  • ゴールド  1.6%
  • 米国債券  1.3%
  • その他   1.7%(保有比率501位以下の銘柄など)

前回は上位100銘柄が全体の76.3%を構成していましたが、今回は75.8%でした。

上位250銘柄は、前回は全体の90.8%を構成していましたが、今回は91.4%となりました。

したがって、前回よりも上位100銘柄の比率が下がりましたが、上位250銘柄の比率は高まりました

セクター別の構成比率では大きな変化はありませんが、以前より選好されている3セクター(Consumer Staples, Health Care, Consumer Discretionary)に引き続き重点的に投資されています。

<今回:2022年12月末>

<前回:2022年9月末>

今回も大きな変動はありませんでしたが、米国株と中国株の比率が若干下がり、新興国株や米国REITの比率が若干上昇しました。

また、ゴールドと米国債券(モーゲージ債・適格社債)の比率も若干上昇しています。

上位500銘柄のセクター別比率を見てみると、比率の大きい順にConsumer Staples 27.1%、Health Care 16.8%、Consumer Discretionary 11.7%となっており、この3セクターで全体の55.6%を占めています。

前四半期末と比較して、すべてのセクターの構成比率が下落しました。

Consumer Staples/Health Care/Consumer Discretionaryで、それぞれ▲1.6%/▲0.8%/▲1.2%の減少となりました。

なお、上記の数字は個別銘柄のセクターを集計したものですので、全体の19.1%がETFや501番目以下の銘柄で占められていることから、前四半期よりもETFの比率が上がっていることが読み取れます。

上位3セクター以外で目立った動きがあったところとしては、Financeが+3.3%(7.3%→10.6%)と大きく上昇する一方、Information Technologyが▲1.9%(4.9%→3.0%)となっています。

それ以外では、比率は低いものの、Utilities and Telecommunicationsも1.1%→2.2%と比率が倍増しています。

セクターごとの動きや、ETF比率の向上などから、以前のようなマクロ投資家としてのポジション調整感があり、個人的にはブリッジウォーターっぽい感じがして、今四半期は集計した甲斐がありました。

2022年10~12月に保有割合が上昇した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が増加した銘柄トップ5です。

IVV(S&P 500)は3四半期連続のランクインです。

それ以外は、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、バークシャー・ハサウェイとすべて金融業界の大型株が並んでおります。

なお、上位100銘柄を見てみると、今四半期はほとんど売り越しになっており、買い増しされている銘柄は非常に限られますが、そのなかでもウェルズファーゴ、CMEグループ、ブロック(SQ)、チャールズ・シュワブなど金融株が結構な比率を占めています

ちなみにJPモルガン・チェースとシティグループは前四半期は保有銘柄ですらありませんでしたので、この3か月間にゼロからしっかり買い込んだことになります。

個人的にはオーバーウェイトしている新興国株(特に中国株)をもっとしっかりと買い増ししてほしいのですが、なかなか期待に応えてもらえないのが残念です。

2022年10~12月に保有割合が下落した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が低下した銘柄トップ5です。

コストコ、ジョンソンエンドジョンソン、マイクロソフト、アルファベット、ペプシコとなっております。

いずれも保有銘柄の上位に名を連ねる大型優良株ですが、今四半期を経て、マイクロソフトは402位まで順位を落としています。

それ以外はジョンソンエンドジョンソン(4位)、ペプシコ(5位)、コストコ(10位)、アルファベット(60位)となっており、いずれも引き続きポートフォリオの主力銘柄であることが分かります。

前述のとおり、今回は上位銘柄は全体的に売り越しがほとんどでしたが、元々保有比率の高いこれらの銘柄が上位にランクインした形となっています。

米国株以外の配分が少なく、今四半期は変化も乏しい

今回の内容を踏まえ、簡易的かつなるべく忠実にブリッジウォーターのポートフォリオを再現するとしたら、以下のような感じになろうかと思います。

  • 米国株   80%
  • 中国株   7.5%
  • 新興国株  5%(除く中国)
  • 先進国株 2%(除く米国)
  • 米国REIT 2%
  • ゴールド  2%
  • 米国債券  1.5%

前回からほぼ変化はありませんが、米国株以下の比率を若干調整のうえ、米国債券を復活させました。

ただ、この資産配分だと先進国株・米国REIT・ゴールド・米国債券は組み入れる意味がほぼありませんので、より単純化した下記の資産配分でほぼ同等の運用結果が得られるかと思います。

  • 米国株 (VTI)  85%
  • 新興国株 (VWO) 15%

もはや時代遅れ感も出てきたオールシーズンズ戦略やレイダイオ氏の親中的な発言をいまだに参考にしながら、ゴールドや中国株をしっかりホールドしている私としては、レイダイオ氏の思想が反映されていたころのブリッジウォーターが懐かしくもあります。

あまり大きな動きもなく、個別株をトレードしない私としては、あくまで参考情報程度にしかなりませんが、今後もレイ・ダリオ信者として、念のためブリッジウォーターのポジションはモニタリングしていきたいと思います。

本日は以上です。最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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