米国集中投資ではなく、国際分散投資を行う理由

投資戦略・方針

私は巷で人気の米国集中投資ではなく、国際分散投資を実践していますが、本日は私が国際分散投資を選択するに至った背景と、国際分散投資の魅力について語ってみたいと思います。

今後どこの国の市場が優れたパフォーマンスを出すかは分からない

私が国際分散投資を行う理由はどの国の株式市場が今後相対的に優れたパフォーマンスを出すかを予測することはできないと考えているからです。

過去の各アセットやマーケットのパフォーマンスを検証するときに重要な点は、パフォーマンスを測定する際に想定する投資開始時期とその後の対象期間によって、得られる結果が著しく異なってくるということです。

このことに基づいて、将来に向けた投資判断について考えてみると、売買のタイミングや期間が少しずれるだけで結果に大きな差が出てしまうことから、基本的にはアセット(株式、債券、金など)やマーケット(先進国、新興国など)の選択を含め、最適な投資判断を下すことは非常に困難であると考えています。

この点において、米国集中投資とは、世界中にある無数の投資対象のうち、「米国」の「株式」がこれからの将来においてベストな投資対象になることを想定したアクティブ運用であるといえます。

米国株の過去30年のパフォーマンスを振り返えると、史上最高のパフォーマンスを記録した1990-99年(年17.6%上昇)に続く、2000-09年にはマイナスのリターンを記録しています。

2010年代は1990年代に匹敵するパフォーマンスを記録しており、それに続く2020年代が2000年代と同じようにならないとなぜ言い切れるのでしょうか。

もしこれから米国株に集中投資を行って、20年代が00年代並みのパフォーマンスに終われば、今後10年間ほとんど資産を増やせないという事態に陥ってしまいます。

マーケットは絞らないものが資産クラスは株式を中心とする

どの銘柄がベストなパフォーマンスを出すかが分からないというインデックス投資の理論は、マーケット(投資対象国)についても当然当てはまります。

したがって、上述のとおり、投資対象国を絞るという選択は私のなかではありません。

ただ、投資対象とするマーケットは広くグローバルに分散するものの、アセットクラスについては、株式を中心として投資を行うを決めています。

過去の米国市場のデータから30年以上という長期で見ると、株式は債券よりも高いリターンを債券よりも低いリスクで記録してきていることが確認されているからです。

国際分散投資の魅力①:米国株

ここからは、国際分散投資の対象となる株式市場(米国、先進国、新興国)がそれぞれ持つ魅力について見ていきたいと思います。

まずは米国株です。

米国株投資の魅力については、別記事にて詳述しておりますので、ここでは詳細は割愛しますが、世間の皆様と同様に、私も米国株式が優良な投資対象であると考えています。

圧倒的な国力を背景に少なくとも2019年現在においては、世界はアメリカの一強体制と言っても過言ではありませんし、世界最高の競争力を持った企業が米国株式市場には多数上場しており、これらの超優良企業を投資対象から外すことは賢明ではないでしょう。

したがって、株式市場の時価総額から言っても現状でポートフォリオの50%程度を米国株式に割り振ることは自然な選択だと考えています。

国際分散投資の魅力②:先進国株

個人的に先進国株には、いわゆるシーゲル的な魅力(低い成長期待と高配当)があると考えています。

この傾向はバンガード社のETFを見るとよく分かります。

ここからは単純化のため、①米国市場、②米国を除く先進国、③新興国、をそれぞれカバーするバンガードのETF=その市場という整理で進めていきたいと思います。(下表は2019年10月31日時点:バンガード社HPより)

  VTI
(米国市場全体)
VEA
(米国を除く先進国)
VWO
(新興国)
Holdings 3,611 3,960 5,074
PER 20.9 15.1 13.5
PBR 3.0 1.5 1.9
Dividend Yield 1.80% 3.20% 2.88%
Expense Ratio 0.03% 0.05% 0.12%

PERこそ、新興国株の方が低いものの、配当利回りは3.20%と最も高いことが分かります。

PBRに至っては、1.5と米国市場の半分のバリュエーションとなっており、西欧諸国や日本に代表される先進国市場がいかに投資家から期待されていないかがよくわかります。

また、先進国のなかでも英国、オーストラリア、香港に上場している企業については、ADR(米国預託証券)を活用して投資することで、米国やその他の国への投資に比べ、税制面でのメリットを享受することができます。

ADRについても、別記事にて解説していますので、興味がある方はこちらもご覧ください。

国際分散投資の魅力③:新興国

個人的に最も魅力を感じているのが、新興国市場です。

さきほどの一覧表も活用しながら、私が新興国株に魅力を感じている点を簡単に解説したいと思います。

  VTI
(米国市場全体)
VEA
(米国を除く先進国)
VWO
(新興国)
Holdings 3,611 3,960 5,074
PER 20.9 15.1 13.5
PBR 3.0 1.5 1.9
Dividend Yield 1.80% 3.20% 2.88%
Expense Ratio 0.03% 0.05% 0.12%

①5,000銘柄超への投資による分散効果

投資対象の企業数は3市場のなかで最も多く、その分、高い分散効果が期待できます。米国市場のように上位10銘柄の構成比率が高い点(18.4%)は少し気になりますが、複数国の5,000社以上に投資できる点は、非常に魅力的と考えています。

②3市場のなかで最も低いPER

ざっくりと分かりやすく言えば、新興国市場が最も割安ということです。

個人的にも価格上昇まである程度時間はかかるかもしれませんが、中長期的には新興国株が最も高いリターンを上げると期待して積極的に投資しています。

③3%近い配当利回り

新興国株というと、成長企業が多い=インカムゲインは期待できず、キャピタルゲイン狙い、といったイメージを持たれる方も多いかと思いますが、実際には先進国市場と近しい水準の配当利回りが期待できます。

④単純に中国とインドに期待している

中国とインドについては、人口規模と人材の質から考えると少なくともどちらかは今世紀中に世界の中心になると考えています。

ジェレミー・シーゲル教授も語っているとおり、21世紀はアジアの時代になる可能性が極めて高く、このふたつの国の企業に対して投資をすることは長期的に見て報われる可能性が高いと考えています。

まとめ:投資対象を広げることでより安定したリターンを長期的に上げていくことが可能になる

個人的には米国市場のバリュエーションについては、少し高すぎる気がしていますが、これまで見てきたとおり、どの市場にも投資を検討するに値するだけの魅力があります。

適切な分散投資によって、リターンを維持したまま、リスクを下げることが可能であることから、長期投資家として、グローバルに広く分散投資を行い、その時代ごとに好調な国や市場の恩恵を受けながら、安定的な収益を上げていきたいと考えています。

前述のとおり、私は新興国株への投資について非常にポジティブに考えており、近い将来に米国と先進国をアウトパフォームすることを期待して投資しています。

しかしながら、新興国株に対しては世の中に否定的な意見も多くあることから、後日、新興国株投資にフォーカスした記事をアップしたいと考えています。

本日も最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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