【配当3.0%&連続増配18年】ロッキード・マーティン(LMT)は世界最強の軍需企業

成長株

ロッキード・マーティン(Ticker: LMT/Lockheed Martin Corporation)は言わずと知れた世界最強の軍需企業です。

ロッキード・マーチンは軍事用航空機・宇宙関連機器の米国大手メーカー。主に米国政府向けにステルス型戦闘機を製造。戦闘機、輸送機、無人機などの軍事用航空機、ミサイル防衛システム、ミサイル発射管制装置、軍事用情報システムなどの開発・製造に従事。また人工衛星やその他宇宙関連輸送機の事業も行う。本社はメリーランド州。

Yahoo!ファイナンス (https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/profile/LMT)

有名な「ロッキード事件」の会社ですね。

LMTは世界最大の軍需企業で主に米軍にステルス戦闘機やミサイル防衛システム(THAAD)などを提供しています。

個人的に米国は中国との覇権争いに決着がつくまでは軍事費を大きく削減することは難しいのではないかと考えています。

LMTは世界最大・最強の軍需企業

上記のFact Sheetによると世界最強の軍需企業LMTの概要は以下のとおりです。

  • 全世界で110,000人の従業員を雇用
  • 7,800人が米国外での業務に従事
  • 58,000人のエンジニア・科学者・IT専門家を有する
  • 従業員の5人に1人が退役軍人
  • 世界で375以上の拠点を有する
  • 世界54か国に従業員を擁する

LMTは下記の4部門からなる事業を展開しています。

  1. Aeronautics(航空機関連)
  2. Missiles and Fire Control(ミサイル・射撃統制関連)
  3. Rotary and Mission Systems(ヘリコプターや軍事システム等)
  4. Space(宇宙関連)

2019年時点での売上高等は以下のとおりです。

  • 売上高:598億ドル(約6.3兆円)
  • 受注残:1,440億ドル(約15.1兆円)
  • 営業CF:73億ドル(約7,700億円)

軍事関連では売上高で長年世界1位か2位にランクインし続けている巨大企業です。

また、受注残高が15兆円も残っており、しばらくは売上高の落ち込みは心配する必要がないことが分かります。

参考記事:世界最大の軍事企業、隠されたもう一つのビジネスとは

私は軍事関連はど素人で何の知識もないため、いろいろと参考になりそうな記事を探していたのですが、(真偽のほど・情報の正確性は置いておいて)面白い記事を見つけたのでリンクを貼っておきます。

【世界最大の軍事企業、隠されたもう一つのビジネスとは】 https://zuuonline.com/archives/210857

LMTの業績推移(売上・利益)

ここからはLMTの経営状況について、簡単に見てみたいと思います。

まずは近年の業績推移です。※ここからのグラフはMorningstarの情報を基に作成

2019年の売上高は598億ドル(約6.3兆円)、営業利益・純利益はそれぞれ83.7億ドル・62.3億ドル(約8,800億円・約6,500億円)となっています。

過去10年間を通じて、売上高・利益ともに増加傾向で、利益率も改善してきていることが分かります。

ここからは直近の20年第3四半期の決算と今後の業績予測について簡単に触れたいと思います。

ポイントを簡単にまとめると以下のような感じでしょうか。

  • 売上は四半期ベースで過去最高の165億ドル(約1.7兆円)
  • 営業利益・EPS・営業CFもいい感じで来てる
  • 757百万ドル(約800億円)を配当と自社株買いで株主に還元
  • 9四半期連続で受注残高が過去最高を更新
  • 2020年の業績見込みを上方修正

さて、気になる2020年の業績については下記のとおり、見通しが発表されています。

7月の予測値から売上高・営業利益・EPSが上方修正されています。

各事業部門ごとの売上・営業利益の見込みも下記のとおり、修正されたものが発表されています。

最後に2021年の業績についても現時点での仮の見込み値が発表されています。

2021年も引き続き売上・CFの改善が見込まれ、業績の更なる伸びが予測されています。

LMTのEPS(1株当たり利益)と配当の推移

 次にEPS(1株当たり利益)と配当の推移を見てみましょう。

2010年から見ると成長率が半端ないですね。

各年でブレはありますが、フリーCF(濃緑)は均してみれば配当を大きく上回っており、今後も売上の伸びが予測されているなか、配当余力を十分残している印象です。

上表は配当と自社株買いを合わせた総還元性向(Total Yield %)の推移を示しています。

毎年継続的に自社株買いを行っており、2014年以降の総還元性向は3.6~6.7%のレンジに収まっています。

過去10年間(2010~2019年)の配当実績は以下のとおりです。

  平均配当性向:48.6%

  年平均増配率:14.6%

   累計増配率:3.41倍(2010年: 2.64ドル/株→2019年: 9.00ドル/株)

配当の伸びはえげつない水準ですし、これだけ増配しながら配当性向は48.6%とまだまだ余力を残していることが分かります。

LMTのキャッシュフロー(営業CF・資本的支出・フリーCF)

売上高に占めるフリーCFの比率(%)が右軸にありますが、近年はだいたい8~10%程度となっています。

年により多少バラつきはありますが、今後も順調に売上が伸びると仮定すると、今後もざっくり年間50億ドル(約5,250億円)前後のフリーCFは稼ぐ力はあるのではないでしょうか。

LMTの株価チャート

2005年1月1日から2020年10月30日までの株価チャートです。

https://www.morningstar.com/stocks/xnys/lmt/quote

2013年にそれまでの最高値である120ドル台を突破して以降、2020年にかけて株価は大幅に上昇しました。

コロナ前の2020年2月につけた440ドル台が過去最高値で、2020年10月30日現在は350.13ドルと最高値からは20%以上下落しています。

個人的には今の水準でも十分に魅力的だと感じていますが、手元の資金や他銘柄の株価動向も見ながら判断をしていきたいと考えています。

所感:気持ちとしては今すぐ買いたい

過去の業績から明らかなように近年一度も決算上赤字を出していません。

また、受注残高が過去最高を更新し続けており、今後数年間は売上高の伸びとそれに伴う安定的な業績がほぼほぼ確保されています。

そういったなかで株主還元の水準もどんどん高めてきており、今後もそれを継続していく余力も十分にあると考えられます。

冒頭申し上げたように中国との関係を考えると、米国が軍事費が圧縮することはしばらくは難しいと私は考えていますので、そういった観点からも最大の受注企業であるLMTについてはよい点が沢山思い浮かびます。

現在の配当利回りは3%程度ですが、この水準でインできれば、今後の増配を考えると、中長期的に1桁台後半から2桁台前半のリターンは期待できるかと思います。

とはいうものの、私は如何せん軍事関連には疎いもので、もしこの辺りの事情に詳しい方がいらっしゃいましたら、アドバイスいただけますと幸いです。よろしくお願いします。

本日は以上です。最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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