【2022年6月末】レイ・ダリオの最新ポートフォリオ【Form13F】

オール・シーズンズ戦略

私の尊敬するレイ・ダリオさんが率いるブリッジウォーターの2022年6月末時点のポートフォリオが8月11日に公開されました。

最新の内容を踏まえ、前回からの変化や、ポートフォリオ構成から私が感じたことなどをまとめてみました。

2022年6月末時点での主な保有銘柄

今回は上位500銘柄を確認しました。

前回は上位250銘柄を確認したので、今回は作業量が倍になったわけですが、ポートフォリオの96.3%をカバーすることができましたので、以前よりも正確にブリッジウォーターの動向を捉えることができたのではないかと思っています。

2022年6月末時点のポートフォリオの資産配分は以下のとおりでした。

  • 米国株  79%
  • 中国株   7%
  • 新興国株  6%
  • 先進国株   2%
  • 米国REIT 1%
  • ゴールド  1%
  • その他   4%(上位500位以降の銘柄など)

前回は上位100銘柄が全体の75.4%を構成していましたが、今回は全体の70.7%でした。

上位250銘柄は、前回は全体の89.0%を構成していましたが、今回は全体の87.2%となりました。

したがって、前回よりもより分散させる方向でポジション調整が行われていることが分かります。

セクター別の構成比率では大きな変化はありませんが、以前より選好されている3セクター(Consumer Staples, Health Care, Consumer Discretionary)が引き続き重点的に投資されています。

<今回:2022年6月末>

赤字:過去に上位に入っていなかった銘柄

<前回:2022年3月末>

今回は新興国株と中国株の比率が下がり、米国一極集中の度合いがより高まりました

個人的には米国REITの比率が高まっていることも興味深いです。

米国では、消費者物価指数等に賃料が連動する契約になっていることが多く、高インフレ局面では賃料も一緒にガンガン上がっていきます。

実際、インフレが高まってきた昨年来、米国不動産ファンドのリターンは世界でも突出しており、ブリッジウォーターの動きもこの流れに乗ったものかと思われます。

上位500銘柄のセクター別比率を見てみると、比率の大きい順にConsumer Staple 24.8%、Health Care 16.0%、Consumer Discretionary 14.0%となっており、この3セクターで全体の54.9%を占めています。

上記の数字は個別銘柄のセクターを集計したものですので、全体の18.7%がETFや500番目以降の銘柄で占められていることを考えると、上位3セクターがポートフォリオの60%ほどを占めているかと思います。

資産配分については、前述のとおり、新興国株・中国株の比率が下がり、米国株・米国REITの組入が増加しました

私事ですが、レイダリオさんが中国株を買い増してくれないどころか、逆に売り込んでしまっているせいで私の中国株ETFのパフォーマンスも優れないため、非常に困っております。

このブログを見てくださっている皆様には、総悲観の今こそ逆張り精神を発揮していただき、可能な限り中国株ETFを購入していただきたいものです。

2022年4~6月に保有割合が上昇した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が増加した銘柄トップ5です。

前回から引き続き米国の大型優良株の買い増しが続いています。

S&P 500に連動するETF(IVV)を買ったりもしており、比較的平凡な感じはありますが、グーグルやメタを個別で買っているあたりは新しい動きな感じが致します。

ちなみに上位100銘柄には入りませんでしたが、大型テック株ではアマゾンやアップル、ネットフリックスなども今四半期は買われています。

ヘルスケアセクターも引き続きお気に入りのようで、CVSが今回も同セクターからトップ5に名を連ねました。

正直なところ、新興国株やゴールドの比率もかなり下がってしまっていますし、Form13Fから読み取れる範囲では、ブリッジウォーターのポートフォリオもあまり独自性のないつまらない感じになってきているなあと感じる次第です。

2022年4~6月に保有割合が下落した銘柄

こちらが今四半期に保有割合が低下した銘柄トップ5です。

EEMとVWOは新興国株ETF、GLDはゴールド、BABAとJDは中国個別株ですね。

オールシーズンズ戦略を軸にやっている私としては、正に由々しき事態です。

まず、EEMに関しては前四半期の買い増しランキングで1位だったにも関わらず、今四半期では一転して売り越しランキング1位になっております。

新興国株が大好きな私としては、一貫性を持ってしっかりと買い進めてほしいところでしたが、期待を大きく裏切られたと言わざるを得ません。

また、ゴールドもこのところ売られ続けており、愚直にゴールドETFを握り続けている私としては悲しい限りです。

中国株に目を向けてみると、JDが連続して売り越しランキング上位に顔を出しています。

しかし、個人的にはそれ以上にBABAをガッツリと売り払っているあたりが、SBG(ソフトバンクグループ)株ホルダーでもある私としてはやめてほしいところです。

私のような小投資家には、いつかブリッジウォーターが原点回帰して、ゴールドや中国株を再び買いあさる日が来ることを祈ることしかできません。

米国株一辺倒なため、あまり分析する意味がない…?

今回の内容を踏まえ、なるべく忠実にブリッジウォーターのポートフォリオを再現するとしたら、以下のような感じになろうかと思います。

  • 米国株  80%
  • 中国株   7%
  • 新興国株  6%(含む中国)
  • 米国REIT 2%
  • ゴールド  2%
  • 先進国株  2%
  • 米国債券  1%

うーん、なんといいますか、これならVTIかVOOだけ買っとけばいいんじゃないかと思わせるような資産配分ですね…

もしブリッジウォーターを参考にポートフォリオを組むなら、単純化して下記のような感じでよい気が致します。

  • 米国株 (VTI)  80%
  • 新興国株 (VWO) 20%

現状を踏まえると、非常につまらないですが米国株と新興国株の2つでポートフォリオを組めば十分なのではないかと思います。

もし、米国REIT・ゴールド・先進国株も組み入れたいのであれば、上述のETF2つにVNQ/GLDM/VEAあたりをお好みで加えればよいのではないでしょうか。

これらのETFは手数料も激安ですし、流動性もばっちりなので安心して投資できるかと思います。

本日は以上です。今後もブリッジウォーターのポジションを継続的にモニタリングしていきたいと思います。

最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

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