【高配当ETF】配当5%超!米国株ETF・SPYDはシーゲル流投資に最適

インデックス投資

本日は世の中に無数にあるETFのなかで、最も魅力的なETFのひとつである「SPYD」について、分析・考察したいと思います。

S&P500の配当上位80銘柄に均等投資

高配当株ETFとして名高い「SPYD」ですが、どのようなETFなのか、以下にまとめました。

  1. 投資対象はS&P 500構成銘柄のうちの配当利回り上位80銘柄
  2. インデックスで一般的な時価加重ではなく、80銘柄に均等投資を行う
  3. 半年ごとにリバランス(銘柄の入替と投資金額の調整)を行う

それぞれ見ていきたいと思います。

1.S&P 500のうち、配当利回り上位80銘柄に投資

SPYDでは、アメリカの代表的な株価指数であるS&P 500の構成銘柄となっている米国の優良企業500社(※S&P 500は日経225とは異なり、REITも構成銘柄に含まれています)のうち、配当利回りが高い80社を投資対象としています。

つまり、米国を代表する優良銘柄のうち、配当利回りが高い順に上位80社に投資をしていく、ということです。

SPYDを運用しているステートストリート(State Street)社の目論見書(Prospectus)によると、「配当利回り」の計算方法は以下のとおりとなっています。

To determine dividend yield: (i) an indicated dividend is measured by taking the latest dividend paid (excluding special payments) multiplied by the annual frequency of the payment; and (ii) the indicated dividend is then divided by the company’s share price as of the rebalancing reference date.

特別配当を除いているところは、ナイスですね。

よくある創業○○年記念配などで、その期だけ配当を多めに出す銘柄を外すことができます。ただ、直近の配当ベースで利回りが計算されるため、配当金額がブレやすい銘柄が多めに入る可能性はあります。

2.配当上位80銘柄に均等投資を行う

インデックスといえば、時価総額加重平均型が一般的です。

このタイプのインデックスに連動するETFの場合には、必然的に時価総額が大きい企業に対して多くの金額を投じることになります。

たとえば、S&P 500も時価加重型の指数ですが、S&P 500連動ETFであるVOOの構成上位銘柄を見てみると、以下のとおり上位10社で全体の約25%を占めています。

これではせっかく500銘柄に分散投資をしている、と思っていても、実際には上位銘柄が全体のパフォーマンスを大きく左右することになってしまいます。

この点、80銘柄に均等投資するSPYDの場合、基本的に各銘柄がポートフォリオに占める割合は、1.25%(=100%÷80)前後ということになります。

個人的には特定銘柄への依存度が下がる、という点で均等投資の方が高い分散効果を期待できると思っていますし、 1.25%という個別銘柄への投資比率も心地よいレンジだと思っています。

3.リバランス(銘柄の入替と投資金額の調整)は半年ごと

リバランスの有効性は広く認識されており、リバランスを行うこと自体を否定する人はあまりいないかと思います。

一方、リバランスを行う頻度については、常にやるべき派もいれば、年に1回以上はやるべきではない派もいて、投資目的や投資対象としているアセットなどによって様々な考え方があるかと思います。

SPYDは毎年1月と7月にリバランスを行いますので、半年ごとに減配したか、株価が上昇して利回りが低下した銘柄が除外され、高利回りの銘柄が加えられます。

なお、リバランスとは別により、毎月配当のレビューがあり、無配に転落した銘柄や著しく減配した銘柄はその時点で構成銘柄から除外されることになっています(この場合、半年に1回のリバランスまで銘柄の補充はない)。

「ダウの犬」と「株式投資の未来」が理論的根拠

このようなちょっと複雑なルールや仕組みに基づいて運用していくSPYDですが、なぜ単純にS&P 500に投資するのではなく、このような運用方法を採用しているのでしょうか。

その根拠となるべき研究結果は、かの有名な「ダウの犬戦略」と、ジェレミー・シーゲル教授の名著「株式投資の未来」においてみることができます。

「ダウの犬戦略」では、ダウ平均の構成銘柄30社に投資するよりも、ダウ平均構成銘柄のうち配当利回りの高い10社に均等投資し、毎年末に銘柄の入替とリバランスを行った方が、ダウ平均よりもパフォーマンスがよくなったことが確認されています。

「株式投資の未来」においても、S&P 500のうち、配当利回り上位の100銘柄に同様の理論を適用したところ、S&P 500全体を大きく上回るパフォーマンスを残せたことが確認されています。

これらの研究結果をベースにいわゆる「高配当株投資」という考え方が広まり、実際に多くの人が実践していますが、SPYDもこの流れを汲んだ投資手法といえます。

ポートフォリオの概要(構成銘柄、利回り、経費率など)

では次に実際にSPYDに組み込まれている銘柄と、期待できる利回りを見ていきましょう。

下記が2020年3月26日時点の組み入れ上位銘柄です。

上位10銘柄が全体に占める割合は17.61%ですので、80銘柄しかないポートフォリオにしては、特にさきほどのS&P 500と比較するとよく分散されていることが分かります。

次に2020年3月26日時点のセクター別アロケーションを見てみましょう。

目論見書にもリスクとして、REITとConsumer Discretionaryの比率が高い点が挙げられているとおり、この2セクターへの比重が大きいですが、ふたつ合わせても32.5%程度なので、 個人的にはそこまでコンセントレーション・リスクを感じるほどではないと思っています。

なお、耳慣れないConsumer Discretionaryという言葉ですが、日本語にすると一般消費材・サービスとなり、自動車や電気製品などの耐久消費財製造業、アパレル・メーカー、ホテルやレストラン、娯楽施設などの消費者向けサービス業などが含まれます。

いわゆるディフェンシブセクターとして人気の生活必需品銘柄(P&Gなどが代表)はConsumer Staplesに該当しますので、ここには含まれていません。

続いて、2020年3月26日のポートフォリオのバリュエーションや期待利回りを見てみましょう。

代表的な指標をみると、PERが10.37、PBRが1.15、配当利回りが7.44%です。

昨今の株価急落を受け、信じられないほど高利回り化しており、私もすでに何度か買い増しをしています。

SPYDのExpense ratio(経費率)は、0.07%と非常に安い水準に抑えられているため、コスト面は特段気にする必要はありません。

※参考までに2020年3月26日時点の全構成銘柄も下記に記載しておきます。

NameTickerWeightSector
Gilead Sciences Inc.GILD2.22%Health Care
Digital Realty Trust Inc.DLR1.99%Real Estate
Crown Castle International CorpCCI1.81%Real Estate
General Mills Inc.GIS1.77%Consumer Staples
Verizon Communications Inc.VZ1.69%Communication Services
AbbVie Inc.ABBV1.68%Health Care
Dominion Energy IncD1.64%Utilities
Kellogg CompanyK1.61%Consumer Staples
Cardinal Health Inc.CAH1.60%Health Care
Duke Energy CorporationDUK1.60%Utilities
Philip Morris International Inc.PM1.57%Consumer Staples
Kraft Heinz CompanyKHC1.55%Consumer Staples
Iron Mountain Inc.IRM1.53%Real Estate
International Business Machines CorporationIBM1.53%Information Technology
Pfizer Inc.PFE1.52%Health Care
AT&T Inc.T1.51%Communication Services
Southern CompanySO1.51%Utilities
Amcor PLCAMCR1.47%Materials
FirstEnergy Corp.FE1.46%Utilities
People’s United Financial Inc.PBCT1.45%Financials
Seagate Technology PLCSTX1.44%Information Technology
Realty Income CorporationO1.44%Real Estate
Broadcom Inc.AVGO1.43%Information Technology
Edison InternationalEIX1.43%Utilities
Host Hotels & Resorts Inc.HST1.39%Real Estate
Altria Group IncMO1.39%Consumer Staples
Franklin Resources Inc.BEN1.37%Financials
Las Vegas Sands Corp.LVS1.35%Consumer Discretionary
International Paper CompanyIP1.35%Materials
Newell Brands IncNWL1.35%Consumer Discretionary
Interpublic Group of Companies Inc.IPG1.35%Communication Services
WestRock CompanyWRK1.32%Materials
Molson Coors Beverage Company Class BTAP1.31%Consumer Staples
Chevron CorporationCVX1.29%Energy
PPL CorporationPPL1.28%Utilities
Kinder Morgan Inc Class PKMI1.27%Energy
H&R Block Inc.HRB1.26%Consumer Discretionary
Regency Centers CorporationREG1.26%Real Estate
General Motors CompanyGM1.25%Consumer Discretionary
Healthpeak Properties Inc.PEAK1.24%Real Estate
Wells Fargo & CompanyWFC1.23%Financials
Williams Companies Inc.WMB1.22%Energy
LyondellBasell Industries NVLYB1.20%Materials
MetLife Inc.MET1.20%Financials
CenturyLink Inc.CTL1.20%Communication Services
Coty Inc. Class ACOTY1.20%Consumer Staples
L Brands Inc.LB1.20%Consumer Discretionary
Hanesbrands Inc.HBI1.19%Consumer Discretionary
Regions Financial CorporationRF1.19%Financials
Principal Financial Group Inc.PFG1.18%Financials
Huntington Bancshares IncorporatedHBAN1.17%Financials
Dow Inc.DOW1.16%Materials
CenterPoint Energy Inc.CNP1.14%Utilities
Weyerhaeuser CompanyWY1.13%Real Estate
KeyCorpKEY1.12%Financials
Harley-Davidson Inc.HOG1.12%Consumer Discretionary
Exxon Mobil CorporationXOM1.11%Energy
Prudential Financial Inc.PRU1.11%Financials
Ford Motor CompanyF1.10%Consumer Discretionary
Welltower Inc.WELL1.10%Real Estate
Unum GroupUNM1.07%Financials
Kimco Realty CorporationKIM1.05%Real Estate
Tapestry Inc.TPR1.05%Consumer Discretionary
Vornado Realty TrustVNO1.04%Real Estate
Phillips 66PSX1.03%Energy
Invesco Ltd.IVZ1.02%Financials
SL Green Realty Corp.SLG0.99%Real Estate
Valero Energy CorporationVLO0.97%Energy
Ventas Inc.VTR0.94%Real Estate
Gap Inc.GPS0.91%Consumer Discretionary
Nordstrom Inc.JWN0.88%Consumer Discretionary
Helmerich & Payne Inc.HP0.86%Energy
Schlumberger NVSLB0.84%Energy
Simon Property Group Inc.SPG0.83%Real Estate
Kohl’s CorporationKSS0.75%Consumer Discretionary
Carnival CorporationCCL0.72%Consumer Discretionary
Macy’s IncM0.67%Consumer Discretionary
ONEOK Inc.OKE0.63%Energy
Occidental Petroleum CorporationOXY0.59%Energy
Apache CorporationAPA0.37%Energy
STATE STREET INSTITUTIONAL LIQ STATE STR702862270.07%Unassigned
U.S. DollarCASH_USD0.00%Unassigned

結論:現状の配当利回り水準であれば積極的にポートフォリオに組み入れる価値あり

高配当銘柄の弱さが出て、今回の下落局面においてはかなり値下がりしましたが、結果的には信じがたいレベルの高配当を提供してくれるETFへの更なる進化を見せてくれました(とポジティブに解釈してます)。

現在の水準で仕込むことが出来れば、今後受け取る分配金を4~5年ほど再投資に回すだけで相当なパフォーマンスが期待出来ると私は考えています。

また、平時においても、いわゆる配当金生活を目指すようなキャッシュフロー重視の投資家であれば、SPYDの組み入れ比率を高めにすることで、ポートフォリオのインカムリターンを高めることができます。

個人的には今後も継続的にSPYDも積み上げていくことで、目標とする金融資産からの年間CF 250万円に貢献してもらいたいと考えています。

以上、高配当株ETFとして有名なSPYDについての考察でした。

本日も最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました