ゴールドの業界団体であるWorld Gold Councilが四半期ごとに金需要の動向についてレポートを出しています。
本日はその内容を簡単にまとめてみました(元記事は下記リンク)。
【Gold Demand Trends Q2 2020】https://www.gold.org/goldhub/research/gold-demand-trends/gold-demand-trends-q2-2020
2020年上半期の金需要は2,076トンで前年比6%減
2020年上半期にはGLDやGLDMなどの金ETFに対する過去最高の資金流入がありましたが、Covid-19の影響から他のセクターの需要が落ち込んだこともあり、前年比では6%減となりました。
上図のとおり、コロナに対応するために各国中央銀行が金利引き下げと量的緩和を行い、それに対する反応として現物の裏付けのある金ETFに巨額の資金流入があったことから、2020年上半期には金ETFは734トンもの金を積み上げました。
2020年6月末時点で(裏付けとして)金ETFが保有する金は3,621トンまで増加しています。
結果として、これが金価格を押し上げることにもつながり、2020年上半期に金価格はドルベースで17%の上昇を記録し、米ドル以外の多くの通貨で過去最高を記録しました。
インゴットや金貨への投資は前年比で急減
インゴットや金貨(Gold Bar/Gold Coin)への投資は第2四半期で急減し、上半期で前年比17%減の396.7トンとなりました。
このセクターでは洋の東西で投資家が異なる反応を見せました。
アジアや中東では需要が減少したものの、欧州では需要が増加する結果になりました。
宝飾品と工業目的の需要も激減
宝飾品(ジュエリー)の需要も上半期で前年比47%減と大きく落ち込み、572トンにとどまりました。
主要な取引市場が都市封鎖等の影響を受けるなかで、所得減少により消費者側の需要も冷え込みました。
同様の理由(消費需要の落ち込み)から工業需要も前年比13%減の140トンとなりました。
中央銀行による買い入れも減速
各国の中央銀行による金の購入は2019年上半期に過去最高を記録しています。
したがって、前年比では落ち込んだものの、各国中央銀行が保有する金の量は233トンの純増となりました。
なお、同期間の金の供給量は前年比6%減の2,192トンとなりました。
金鉱からの採掘と都市鉱山等からのリサイクルの両方がパンデミックの影響で落ち込んだためです。
まとめ:金に投資をするならGLDMかGLDがおすすめ
ここまでをご覧になり「私も実際に金に投資してみたい!」という方は米国市場で取引されている金ETFのGLDMもしくはGLDMを購入することをお勧めします。
各ETFの特徴は以下のとおりです。
一言で言えば、GLDが世界最大のゴールドETF、GLDMが最安コストのゴールドETFと言ったところでしょうか。
私自身は経費率が低いことと、最低取引金額が小さいことから、GLDMに投資しています。
以上、最近の金市場の動向についての考察でした。
本日も最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
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